●ゲド戦記。("The Farthest Shore")
今夏にジブリ映画として公開されたアーシュラ・ル・グィンの『ゲド戦記』ですが、今頃になってようやく原書を読み終えました。(苦笑
ジブリの映画は『ゲド戦記』の第3巻、『さいはての島(原題:The Farthest Shore)』を元にしているのですが…
今回、原作(原書)を読み終わっての感想は、まず英語が相当難しい!それと、ジブリの映画と全然違うっ!!ってことです。。
まず英語のことですが…ル・グゥイン女史の書く文章は極めて「カタく」、ハリポタとかの比ではないです。(汗)例えば、ジブリ映画で興味を持った中高生が挑戦してみて、とてもマトモに読めるような代物ではないですね。^^;英語のレベルで言うと、「TOEFL299点レベル」ってところですか。(ぉ)…TOEICは上限のレベル自体が知れてますからあえて例にはできませんガ。
もちろん、2年前の時点でTOEFL207点の私なんかはスラスラと読めませんよ。。
何度も文章を読み返したりしながらの読書でしたが、それでもなんとか「読み終えたっ!」という達成感はあります。固有名詞とか、最後の方で比較的会話が多くなったのがせめてもの救いでした。(苦笑
さて、苦労話はこのへんにして…
ストーリーの方なんですが、ジブリの映画とは(というか映画が)かなり違います。
まず、ヒロイン?のテルーが出てきませんでした。(汗)モデルっぽいドラゴンはいましたけどね、、どうなんでしょう。あと、(映画よりは)もうちょっと”魔法使いゲド”が活躍します。wエンディングも、テルーがいないとはいえ(滝汗)やはり原作の方が私は気に入りました♪
そもそも、この『ゲド戦記』という小説、物語の中での時間の流れ(というか展開??)がかなりゆっくりで、場所によっては3、4週間くらいの航海の様子が延々と書かれます。。1巻の『影とのたたかい』もそうなんですが、そういうスローな展開だけに、映画にするのは凄く難しいと思うんですよね。
ただ、こういう展開がスローダウンしたところで、ゲドとアレンの重要な会話が行われたり、ル・グゥインの美しい風景の描写があるんです。
会話で印象に残ったのは、やはりゲドの”闇の中だからこそ光がある、闇夜があるから星が輝く、死があるからこそ、生の喜びがあるのだよ”(だったかな…)というセリフですね。これは映画でもありました。
”不老不死を求めること、つまり死を拒絶するということは、同時に生を拒絶することでもある”ともクモ(Cob)について言っています。
…不老不死を拒絶し、「世界の均衡」を保つ為にほとんど(本当に必要な時にしか)魔法を使わない、素朴な大魔法使いゲド。
この『ゲド戦記("The Earthsea Cycle")』という小説は、ただの「ファンタジー」だけで語れるような著作ではないと感じました。